
新築一戸建てのこんな場合
そこで、建物を調査した結果をもれなくわかりやすい様式でまとめたエンジニアリングレポート(Engineering Report)が求められることになったのです。
エンジニアリングレポートは、対象となる建物の物的状況(立地、管理状況、遵法性、建築物の仕上・構造、設備の劣化状況、耐震性能、有害物質含有状況など)を、第三者が客観的にまとめた調査報告書です。
通常は建物について知識や経験の豊富なゼネコン(総合建設会社)、設計会社、デューデリジェンス専門会社が、依頼を受けて作成しています。
レポートは依頼者が提供した資料、情報(竣工図、建築確認通知書、検査済証、ヒアリングなど)と実査を基に作成します。
このレポートを見ることによって、不動産の所有者、買い主、投資家(出資者)は建物の状況を細かに把握することができますし、自己責任に基づいて投資判断ができるようになるのです。
エンジニアリングレポートで調査する主な項目は図表3-5の通りです。
エンジニアリングレポート作成の費用は、対象となる不動産の規模や構造によっても変わってきますが、一般的には1件100万円前後とみておけばよいでしょう。
エンジニアリングレポートのチェックポイントエンジニアリングレポートを読むときに、実務上で押さえておくべきポイントは次の3点です。
なお、これ以外に建築物の適法性や環境リスク診断の結果をチェックすることが重要なのはいうまでもありません。
第1のポイントは、エンジニアリングレポートに記載されている建物の修繕更新費用です。
建物の修繕更新費用は、建物建築後の経過年数やその後の維持更新の状況を踏まえたうえで、目視(目で見て外観を確認)による現地調査をベースに算出されています。
機能を向上させる改修は想定していません。
レポートには緊急に修繕を要する費用と、中長期的に修繕を要する費用が記載されています。
注意すべき点は、これらの数値と不動産鑑定評価書の中に記載されている維持更新費用との整合性です。
実務上は、エンジニアリングレポートの数値を参考にして、不動産鑑定評価書がまとめられている場合が多いようです。
第2のポイントは、エンジニアリングレポートに記載されている再調逮原価の見方です。
第1のポイントとも関係しますが、再調達原価は、不動産鑑定評価書の中でも積算価格を求めるときに算出されていますので、両者の整合性をここでもチェックする必要があります。
エンジニアリングレポートでは、再調達原価の算出に標準的な価格が記載されていて、実際の価格(値引きなどを勘案後のもの)と異なるケースがあるので、その点も踏まえたうえでレポートを読む必要があります。
第3のポイントは、耐震性(地震が起きたときの耐久性)の見方です。
1978年の宮城県沖地震を契機に1981年から設計基準として新耐震基準が定められ、建物の耐震性能が強化されました。
この耐震性能をエンジニアリングレポートで示すときに用いる指標が、 PML (Probable MaximumLoss :想定される最大の損失)です。
PMLは米国から導入された指標で、475年に1度の確率で起こる大地震によって、建物がどのくらいの被害を被るか(建物の何パーセントが壊れるか)を数値で示したものです。
目安としては、 PMLが15%を超えると耐震性に疑問符が生じ、 20%以上になると証券化の場合には、地震保険への加入を要求されることが多いようです。
ただし、 PMLの算出をどこの評価機関に依頼するかによって、数値に違いが出てきますので、評価機関の特質をよく見極めたうえで、この数値を活用することが必要です。
土壌汚染調査の重要性不動産取引をするときにチェックすべき項目として、土壌汚染があります。
重要な問題でありながら、これまでは買い主が対象地の適切な調査をすることなく、土壌汚染の事実を認識しないまま土地を買い取ってしまうことが多くありました。
土壌汚染の原因をつくった者や土地の売り主自身も知らないで、取引してしまう例もあったようです。
土壌汚染された土地の取引は、買い主や買い主からさらにその土地を買い取った者(例えば不動産会社から分譲マンションを購入した人)に、健康上の被害や土地用途の制約といった不都合をもたらす恐れがあります。
実際に、具体的な被害が生じている事例も増加しつつあります。
特に最近では産業構造の転換を背景として、街中にある工場がマンション事業者に売却されたり、大規模商業施設に建て替えられることが増えてきたため、隠れていた土壌汚染問題が顕現化するようになってきました。
これまでの不動産取引では、よほど警戒すべき場合を除けば、土壌汚染の有無は売り主の自己申告に委ねられるのが通常でした。
しかし、ここ4-5年で様相は様変わりしています。
対象地が工場跡地であるときはもちろん、土地利用の履歴(過去の利用形態)から少しでも土壌汚染の疑いがもたれるときは、専門会社に依頼して土壌汚染調査を実施するのが、ごく普通のこととなってきました。
特に、環境問題に関するチェックが厳しい外資系企業との取引や、一般の投資家が関与する証券化スキームの場合には、もはや欠かせないチェックポイントとなっています。
土壌汚染についての規制日本では1968年に制定された大気汚染防止法、騒音規制法などを皮切りに、環境問題に関していくつかの規制がなされてきました。
しかし、土壌汚染や地下水汚染の問題については、実効性のある対策が十分には実施されてきませんでした。
その後1993年に環境基本法が制定され、これらの問題についても対策が講じられることになりました。
環境基本法は、原因者負担の原則と環境基準について規定しています。
原因者負担の原則とは、公害や自然環境悪化の原因をつくった者が、その悪影響を防止するための費用を負担すべきであるとする原則です。
公害の責任を誰が最終的に負うべきかを、明確にしたわけです。
一方、環境基準は、人の健康を保護し生活環境を保全するうえで維持することが望ましい基準として、環境庁が定めたものです。
土壌汚染、地下水、ダイオキシン類(ごみの焼却が主な発生源。
一定以上になると人体に有害)について環境基準が定められており、汚染物質ごとに基準値や測定方法を規定しています。
環境基準は実害がない限り、直接的に土壌の調査・浄化義務を課すものではありませんが、自治体の環境条例などのベースとなっています。
土壌汚染に関して、環境基本法からさらに一歩進めたものが、 2003年2月から施行された土壌汚染対策法です。
同法では、特定有害物質を製造、使用、処理している施設を使用廃止するときや、都道府県知事が土壌汚染によって人の健康に被害が生じる恐れがあると認めるときは、その土地の所有者など(所有者、管理者、占有者)に土壌汚染の調査をし、都道府県知事へ報告するよう義務づけています。
特定有害物質とは、 「鉛、批素などでそれが土壌に含まれることに起因して人の健康を害するおそれがあるものとして政令で定めるもの」と定義されています。
都道府県知事は、土壌汚染状況調査の結果、汚染状態が環境省令で定める基準に適合しない場合は、特定物質で汚染されている指定区域として指定します。
都道府県知事は指定区域内の土壌汚染により、人の健康に被害が生じるか、生じる恐れがあると認めるときは、その被害を防止するため必要な限度において、その土地の所有者などに対し、汚染の除去などの措置を講じるように命ずることができます。
ここでは新築一戸建てによる、新築一戸建てのメリットを紹介します。
業界標準仕様に基づいた新築一戸建てのサービスも導入し、また新築一戸建ては多くの企業との取引もあります。
新築一戸建ての情報が多いので、そこで今回は新築一戸建ての基礎知識と魅力、リスクなどをご説明したいと思います。